医薬品としてのコエンザイムQ10

コエンザイムQ10は、医薬品としても利用されています。
コエンザイムQ10は、以前は医薬品として主に使用されており、サプリメントとして利用されるようになったのは比較的最近のことです。
コエンザイムQ10を配合した医薬品には、摂取方法や注意事項が細かく記載されています。そうした記載事項は、コエンザイムQ10サプリを摂取する際の参考になります。

コエンザイムQ10は医薬品としても使用されている

コエンザイムQ10はサプリメントとして高い人気を集めていますが、医薬品としても使用されている成分です。

以前は心臓病の薬として主に利用された

コエンザイムQ10は1957年に発見され、1974年から心臓病の治療薬として利用されています。

・コエンザイムQ10は心臓の働きに不可欠
コエンザイムQ10は、エネルギーの産生に関わる酵素の働きを補助する補酵素です。
心臓は多くのエネルギーを必要とする臓器で、心臓の細胞にはコエンザイムQ10が豊富に含まれています。コエンザイムQ10は、心臓の機能に不可欠な物質です。

・1974年に医薬品として認可された
コエンザイムQ10は、1957年にアメリカとイギリスの研究者によって発見され、その後の研究によって、細胞のエネルギー産生を促進する効果があることや、心臓病の患者はコエンザイムQ10が不足していることなどが明らかになりました。
そうした研究により、コエンザイムQ10は1974年に「うっ血性心不全」の治療薬として日本で認可されました。

・世界中で広く利用された
コエンザイムQ10は心臓病の治療薬として世界中で利用され、1980年代初頭には通算で600万人もの患者に使用されたといわれています。
しかし、心臓に対する直接的な効果を疑問視する意見もあり、アメリカの医療現場では処方されなくなりました。その後、日本の複数の製薬メーカーが、一般用医薬品や医薬部外品としてコエンザイムQ10を販売するようになりました。

現在も医薬品として販売されている

コエンザイムQ10は、現在も心不全の症状に対する薬として販売されています。
コエンザイムQ10の医薬品としての一般名は「ユビデカレノン」といい、コエンザイムQ10を配合した薬には「ノイキノン」や「ユビテンS」があります。

医薬品のコエンザイムQ10の効果

医薬品としてのコエンザイムQ10は、「軽度及び中等度のうっ血性心不全症状」の治療薬として利用されています。

コエンザイムQ10を配合した医薬品である「ユビテンS」の説明文には、『低下した心筋のエネルギー産生を高めて、血液の送り出しをよくし、「動悸、息切れ、むくみ」を緩和します』と記載されています。

薬としてのコエンザイムQ10の副作用と注意点

成分が医薬品として認可される際には、副作用について十分な調査が行われます。
また、医薬品には、身体への悪影響を防ぐために細かな注意事項が記載されています。
そうした使用上の注意点は、コエンザイムQ10サプリを利用する際の参考になります。

・稀に体調不良が起こることが報告されている
コエンザイムQ10は安全性の高い成分ですが、医薬品として認可される際の調査において、ごく稀に体調不良の症状が起こることが報告されています。

コエンザイムQ10の摂取によって起こる症状として、胃部不快感・食欲不振・吐き気・かゆみ・発疹などが報告されています。こうした症状は、コエンザイムQ10サプリを摂取した場合でも起こる可能性があります。
コエンザイムQ10の摂取によって何らかの体調不良が起こった場合は、すぐに摂取を中止して、医師の診察を受けるようにしてください。

関連記事:コエンザイムQ10の摂取による身体への悪影響

・妊娠中や子供は使用しない
医薬品のコエンザイムQ10の注意事項には、妊婦や15歳未満の小児の服用は避けるよう記載されています。
また、授乳中も摂取を避けるべきとされています。

関連記事:妊娠中・授乳中はコエンザイムQ10サプリの摂取を控える

関連記事:子供のコエンザイムQ10サプリの利用は控えるべき

・「食後に飲む」とされている
医薬品としてのコエンザイムQ10は、「1日3回食後に服用する」と用法が定められています。これは、食後に摂取すると吸収率が高まるためです。

コエンザイムQ10サプリは飲むタイミングが特に決められていませんが、医薬品と同じく食後に摂取するのもおすすめです。

関連記事:コエンザイムQ10の摂取に適したタイミングは?

サプリメントとしての歴史は浅い

現在、コエンザイムQ10はサプリメントとして広く利用されています。しかし、日本でサプリメントとして利用できるようになったのは2001年です。
コエンザイムQ10のサプリメントとしての利用の歴史は浅く、それ以前は主に医薬品として使用されていました。コエンザイムQ10は、現在も医薬品として利用されています。

公式サイト

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