コエンザイムQ10の1日の摂取目安量はどれくらい?

コエンザイムQ10の摂取目安量は、サプリメントとしては1日あたり30mg-300mg程度とされています。ただし、コエンザイムQ10の安全性に関してはデータの蓄積が十分ではなく、国の機関による明確な摂取目安量は定められていません。

摂取目安量の上限値は1日あたり300mgとされている

2018年現在、コエンザイムQ10の摂取量に関する国の基準は定められていません。
しかし、厚生労働省から依頼を受けた健康食品関連の業界団体が調査を行い、1日あたり300mgまで安全とする調査報告を行っています。
一般的には、コエンザイムQ10は1日あたり300mgまでの摂取であれば安全と考えられています。

300mgは業界団体が算出した基準値

コエンザイムQ10の1日の摂取目安量の上限を300mgとしているのは、「公益財団法人 日本健康・栄養食品協会」です。
日本健康・栄養食品協会は、日本における健康食品関連の企業による業界団体です。同協会は、さまざまな健康成分の規格基準の設定や認定制度の運営を行っています。

・日本健康・栄養食品協会が摂取目安量を設定した経緯
コエンザイムQ10を含む健康食品の摂取によって軽度の胃腸症状が起こったという事例報告が、厚生労働省に寄せられました。それを受けて厚生労働省は、日本健康・栄養食品協会にコエンザイムQ10の摂取目安量などの検討を依頼しました。

・過去の研究データに基づいて目安量が算出された
依頼を受けた日本健康・栄養食品協会は、過去の研究データを収集して専門家による検討を行いました。
コエンザイムQ10の安全性に関する研究データは十分とはいえませんが、1日あたり600mg-1,200mg程度を半年以上投与した複数の実験報告があります。同協会は、そうした過去の研究を踏まえて、300mgまでの摂取であれば十分な安全性が確保できると判断しています。

国の機関は目安量を定めていない

以上の通り、300mgという基準値は業界団体が算出したものであり、厚生労働省などの国の機関が定めた数値ではありません。

サプリメントに配合されている健康成分の中には、国の機関によって摂取目安量が定められているものがあります。
コエンザイムQ10に関しても、平成18年(2006年)に国の機関である食品安全委員会によって摂取目安量の検討が行われましたが、データ不足から基準値の設定が見送られています。

摂取目安量が今後変化する可能性もある

コエンザイムQ10の安全な摂取量については、健康食品メーカーなどによって研究が進められています。
2018年現在では国の機関による基準値は定められていませんが、今後の実験データの蓄積によって、摂取目安量が設定される可能性があります。

1日あたり300mgまでという業界団体による基準値も、今後変化することが考えられます。
コエンザイムQ10の現在の摂取目安量は、あくまでもひとつの目安と考えてください。

医薬品は1日30mgの用量で承認されている

なお、コエンザイムQ10は医薬品としても使用されており、うっ血性心不全などの心臓疾患の治療に用いられています。
医薬品として処方する際の上限値は、1日あたり30mgです。

市販のサプリメントは1日あたり60mg-300mg程度の製品が多い

市販のサプリメントに配合されているコエンザイムQ10の量は、製品によって大きな差があります。
サプリメントの場合は1日あたりの量が30mgを超える製品が多く、60mg-100mg程度の製品が一般的です。また、300mg程度配合されている製品も流通しています。

海外では、オーストラリアで150mg、ベルギーでは200mgの上限値が設定されているほか、アメリカでは300mgを超える製品も販売されています。

コエンザイムQ10サプリは摂取目安量を守ることが大切

コエンザイムQ10は、多く摂取すれば効果が高まるものではありません。医薬品としての上限値が30mgに定められていることからも、そうした摂取量でしっかりと効果が得られることが分かります。

コエンザイムQ10は安全性の高い成分ですが、コエンザイムQ10の摂取によって胃腸の不調や下痢などが発生した事例報告もあります。コエンザイムQ10を過剰摂取すると、そうした健康被害が起きる可能性があります。

コエンザイムQ10サプリには、過去の事例から算出された摂取目安量に沿った分量が配合されています。コエンザイムQ10サプリを安全に利用するためには、定められた摂取目安量をしっかりと守ることが大切です。

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